コンピュータ将棋レビュー
第2回コンピュータ将棋王者決定戦
銀星将棋−AI将棋は銀星将棋の四間飛車。AI将棋の駒組みは明らかにおかしいのだが、銀星将棋はその不備を咎めることができない。逆に攻め込まれてそのまま負けてしまった。
金沢将棋−激指は金沢将棋の三間飛車穴熊。互角か、むしろ金沢将棋有利の展開だったように思うのだが、△1六歩と端を攻めてきた手に手抜いたのが悪かった(と思う)。おそらく桂交換してから△1七歩▲同香△2五桂のような展開を嫌ったのだろうが、無条件で△1七歩成では傷が大きすぎた。
永世名人−東大将棋は永世名人の位取り三間飛車。序盤から積極的に仕掛ける東大将棋に対し、既に歩がぶつかっている局面でのんきに▲1八香と穴熊を目指す永世名人。この辺りの大局観がそのまま結果に出た気がする。
柿木将棋−SHOTESTは柿木の四間飛車穴熊。無理攻めにも見える柿木の攻めをいなしたようにも思えたのだが、残念ながら完全に切らすことはできなかった。一目散に入玉を目指せばなんとかなったかと思うのだが。それを逃してアタマを押さえつけられてからは勝ち目がなく、穴熊玉を綺麗に残したまま柿木将棋が勝ちきった。
予想通り東大将棋と柿木将棋が星を伸ばして3連勝。1敗で追うのは激指とAI将棋。柿木将棋がここまでやるとは正直思わなかったのだが(失礼)、今後強敵が控えているので油断はできない。むしろ、既に東大将棋、激指との対戦を乗り切ったAI将棋辺りが飛び出る可能性もある。東大将棋、激指は最終戦でぶつかるので、直接対決で激指が逆転優勝、という可能性も十分にありうる。