コンピュータ将棋レビュー
第2回コンピュータ将棋王者決定戦
AI将棋−柿木将棋は相矢倉。AI将棋が2九飛戦法というレトロな形である(若干違うと思う)。柿木将棋がうまく攻めたと思ったのだが、強引に飛車を手に入れて▲8一飛と王手をかけた手に△5一歩と受けたのがまずかったと思う。かえって攻めが近くなってしまった。軽く△2二玉くらいで優勢を維持できたのではないだろうか? そこからはAI将棋が猛攻を仕掛け、最後は20手以上王手ラッシュで勝ち。
激指−永世名人は永世名人の石田流穴熊。いい加減、▲4六銀と出られて困るという展開はやめて欲しい(笑)。定跡ファイルそのものに不備があるようにしか思えない。そのまま激指が勝ち切った。
東大将棋-金沢将棋は相矢倉。▲2五歩に△3三銀とせずに△3二金。以下▲2四歩△同歩▲同飛に△3三銀から△2四歩など、とても有段の指し手とは思えない。しかしそのあとの金沢将棋は人が変わったような(笑)冴えた指し回しを見せ、最後は華麗に寄せ切った。
SHOTEST−銀星将棋は銀星将棋の三間飛車穴熊。ひたすら固めて相手のミスを待つ銀星将棋の戦略にスッポリとハマった感じで、銀星将棋は難なく優勢に。しかし、△3七桂という攻めがまずかったと思うのだが、SHOTESTの攻めが端に集中しだした。ここでは逆転したと思う。その後も二転三転、白熱した展開だったが、最後は銀星将棋が勝利した。
全勝の東大将棋、柿木将棋が揃って破れ、3勝1敗が4ソフトという大熱戦。今後の展開によっては金沢将棋や銀星将棋にも十分チャンスはある。
ここまでが1日目で、このあと3局は翌日へ。今日の戦い振りを見ながら定跡選択などをしていくのだろう。興味深いところだ。